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縄文人の思想に迫る 茅野で4月、土器から読み解く公開討論

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 諏訪地方の歴史研究家らでつくる研究会「スワニミズム」は4月5日、縄文時代の土器の形や模様から当時の思想を読み解く公開討論会を、茅野市の茅野市民館で開く。「月・子宮・女神 縄文土器図像解読の最先端」と題し、北海道考古学会の大島直行会長と地元研究者2人が、縄文人の世界観や生命観、土器や土偶に込めた思いなどについて意見を交わす。  大島さんは、「縄文」は絡み合う雄と雌のヘビが象徴的に表現されたもの、と主張。縄文人が、脱皮を繰り返すヘビを不死と再生の象徴と考えた―として、当時の考え方や信仰に迫る研究を続けている。2004年に県考古学会の第29回藤森栄一賞を受賞。諏訪地方の遺跡にもたびたび調査に訪れている縁で、討論会に招いた。  今年出版した著書「月と蛇と縄文人」(寿郎社)では、茅野市の棚畑遺跡から出土した土偶「縄文のビーナス」も取り上げ、「死と再生の象徴」としての月を見上げた姿を表現している―と分析した。  地元研究者の2人は、諏訪郡富士見町の井戸尻考古館の前館長、小林公明さんとスワニミズム顧問の田中基(もとい)さん。当日は井戸尻遺跡(富士見町)などで発掘された約5千年前の縄文中期の土器などを取り上げ、画像で紹介しつつ、模様の意味について語る予定だ。  スワニミズムによると、現代の考古学は科学的分析に基づく土器の分類が重視され、「作られた理由や意味を考えることは少ない」という。事務局の石埜(いしの)三千穂さんは「古代人の暮らしや思いを想像するロマンが、考古学の本来の楽しさ。討論を通じてそれを感じてほしい」と参加を呼び掛けている。  市民館2階のアトリエで午後2時開始。資料代500円。問い合わせは石埜さん(電話090・3802・2340)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)


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