北アルプス・上高地(松本市安曇)で15日、登山シーズンを締めくくる閉山式があった。雪が降る中、河童橋のたもとに関係者や観光客ら約300人が集まり、無事にシーズンを終えたことに感謝し、来シーズンの安全も祈った。 市によると、ことし1~10月の入り込み数は、東日本大震災や上高地に通じる県道と国道で土石流災害があった昨年同期より6%増の133万1千人。上高地観光旅館組合の田川和夫組合長は、今季は大きな災害や事故もなく、好天に恵まれたことが要因とし「少しずつ観光客も戻りつつある」。北アルプス山小屋友交会の山口孝会長は、北ア南部の山小屋の宿泊客も昨季より1割ほど増えたとし、「若い登山者も多くなっている」と話していた。 この日の積雪は多い所で約40センチ。観光客らは、神事の後に振る舞われたお神酒で体を温めた。ことし前穂高岳などに登ったという東京都の会社員矢部幸(さち)えさん(33)は「今季は紅葉もきれいで最高だった」と振り返っていた。 上高地に通じる県道上高地公園線は16日から来年4月中旬まで通行止めとなる。(長野県、信濃毎日新聞社)
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