戦争について学んだ小中高生らが学習成果を発表する集まりが19日、飯田市鼎(かなえ)文化センターで開かれた。県内で持ち回りで開催されている「平和のための信州・戦争展」の飯田下伊那地区実行委員会が、「ミニ戦争展・平和を考える集い」の名称で開いた催しの一環。被爆者の話を聞くなどして、戦争への理解を深めた取り組みを発表した。 飯伊地方の小中高生12人と社会人2人が参加した。下伊那郡松川町松川中学校3年の岩村桜花(はるか)さん(15)、森本優太君(14)、湯沢達彦君(15)は、これまで続けてきた平和学習の成果を発表。満蒙(まんもう)開拓団や松代大本営(長野市)などについて調べるうちに「平和のためには互いを思い合うことが大切」と感じるようになったという。 同郡喬木村喬木中1年の市瀬将大(まさと)君(12)は、村の平和バスで今月5、6日に広島市の広島平和記念資料館を訪れ、原爆ドームを描き続けている被爆者、原広司さんから話を聞いた感想を発表。その上で「(戦争で)亡くなった人の思いを背負って生きていきたい」と語った。 発表を聞いた児童生徒らからは「戦争についてもっと考えていきたい」との声もあった。同実行委員長の唐沢慶治さん(68)=飯田市=は「子どもたちが戦争について自分の考えを持っていてうれしかった」と語った。(長野県、信濃毎日新聞社)
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