Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

県内いじめ、昨年の2・5倍 県教委「細かく把握した結果」

$
0
0

 ことし4~9月(本年度上半期)に県内の公立小中学校、高校、特別支援学校のうち373校がいじめを認知し、件数は1554件に上ったことが20日、県教委のまとめで分かった。前年同期に比べ、学校数は1・6倍、件数は2・5倍。県教委は大津市の中2男子の自殺など、深刻ないじめ問題が各地で表面化し、学校が今まで以上に実態把握に努めた結果と分析。ただ、専門家は個別の事件に反応するだけでなく、いじめを許さないという意識を持ち続ける必要があると指摘している。  調査は2006年度に開始。08年度に始めた上半期の集計で、本年度は認知した学校数、件数とも最多。11年度上半期は236校、626件だった=グラフ。  ことしは9月に各校に調査用紙を配り、計685校の校長らが回答。いじめを認知した学校、いじめの件数は小学校が191校、723件と最多で、中学校は129校、675件、高校は48校、137件、特別支援学校は5校、19件だった。  いじめ発見のきっかけ(複数回答)は、「本人からの訴え」が最も多く493件。次いで「アンケートなど学校の取り組み」が364件だった。アンケートなどで分かったいじめは前年同期の39件から急増し、県教委は「今まで以上にきめ細やかな実態把握に努めた結果」としている。  いじめの内容(複数回答)は「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が1065件、「仲間外れ、集団に無視される」が319件、「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする」が297件などだった。  山口利幸県教育長は「大きな事件で学校の注意力が増し、認知件数が増えることは過去にもあった」とし、「件数の増加をいじめの早期発見につなげ、教委に報告することが教員や学校のマイナス評価につながらないと思ってもらうようにしたい」と話した。  今回の調査結果について、明治大の内藤朝雄准教授(社会学)は「いじめに対する世論が盛り上がり、学校が敏感に反応した結果」と指摘。社会の関心が低下すれば認知件数は下がるのではないかとし、「報道される事件に反応するだけでなく、いじめは許さないという意識を学校や社会が常に持ち続けることが重要」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>