2千個ものつるしびなを楽しめる催しが11日、下伊那郡根羽村の村複合観光施設「ネバーランド」で始まった。中京方面からの避暑客が多い同村では冬は客足が鈍りがち。冬の集客策として初めてつるしびなを飾った昨冬は大幅な観光客増に結び付いたことから、冬季観光の目玉としての定着を目指している。 つるしびなは渡り廊下に長さ約12メートルにわたって並ぶ。天井から延びたひもに6~8個のひながつるされている。この中を歩いて進むと、朱色の空間に入ったような感覚になる。昨年に続いて愛知県豊田市から夫婦で訪れた石田文子さん(64)は「温かい気分になります」と話した。 渡り廊下を抜けた奥にあるレストランには、階段下に約380個のつるしびなを飾った空間も設けた。のぞき穴から中を見ると、下方からの照明にひなが映える。 同施設によると、8月の利用客は1万人を超える一方で、1~3月は月2千~4千人にとどまっていた。ひなの展示を始めた昨年1~3月の利用客の総数は、比較できる2010年を3割近く上回る計1万3千人余に上った。 支配人の亀割征彦さん(71)は「お客さんを飽きさせないよう、展示の工夫もしていきたい」と話す。4月3日までの午前9時~午後5時。無料。(長野県、信濃毎日新聞社)
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