結氷した諏訪湖で20日、凍った湖面がせり上がる「御神(おみ)渡り」の兆候を、湖の監視を続ける諏訪市小和田(こわた)の八剣(やつるぎ)神社関係者が確認した。諏訪湖南東側の同市の旧六斗川河口付近から、諏訪郡下諏訪町方面へ氷の筋が延び、高さは最高で十数センチ。関係者は2季連続の認定に期待を膨らませていた。 午前7時前に集まった関係者約20人は、河口部から沖合200メートルほどまで筋をたどり、氷の厚さやせり上がりの高さを観察した。今季は14日の大雪の影響で御神渡りの出現が遠のいたとみられていただけに、関係者は「いよいよ来たね」「昨日の寒さが良かった」などとうれしさを隠せない様子だった。 この日、諏訪市の最低気温は氷点下8・3度。同神社の宮坂清宮司は「あと1日、氷点下10度を下回る寒さが来れば正式認定できるのではないか」と期待を込め、「この筋が対岸まで大きく成長するのを見守りたい」と話した。 氷の筋やせり上がりは下諏訪町側でも複数、確認されている。御神渡りの出現が正式に確認されれば、同神社はその日のうちに緊急総代会を開き、氷の筋を最終決定する神事「拝観式」の日程を決める。(長野県、信濃毎日新聞社)
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